細菌学入門 (INTRODUCTION TO BACTERIA)
- yurizou24
- 2025年12月24日
- 読了時間: 3分
更新日:2025年12月31日
作成:CCA iGEM
1. 細菌の解剖学(構造)
1.1 細胞壁と細胞膜
細菌の最も外側には細胞壁があり、細胞に形状を与え、外部環境から保護しています。その内側にある細胞膜は「流動モザイクモデル」として知られ、物質の出入りを制御する門番の役割を果たしています。
1.2 核様体(ヌクレオイド)
細菌は核を持たない原核生物ですが、DNAやRNAが密集した核様体という領域を持っています。ここではDNAの複製や転写が行われ、細胞全体の機能を制御しています。
1.3 プラスミド
核様体とは別に存在する小さく環状のDNAがプラスミドです。生存に必須ではありませんが、抗生物質耐性などの有利な遺伝子を運ぶことがあります。これらは「シータ型(θ型)」と呼ばれる仕組みで自律的に複製され、「接合(コンジュゲーション)」というプロセスを通じて他の個体へ水平伝播します。
1.4 鞭毛(Flagella)
細菌の移動を担う尾のような構造です。フラジェリンというタンパク質でできており、細胞呼吸によって生じるプロトンの濃度勾配(プロトン動力)を利用して、コルク抜きのように回転して推進力を得ます。
1.5 細胞質
細胞内を満たすゼラチン状の液体で、水、塩分、有機分子から成ります。細胞小器官(オルガネラ)を保持し、損傷から保護するとともに、細胞に形状を与えています。
2. 細菌の種類
2.1 分類体系(階層)
生物はドメイン、界、門、綱、目、科、属、種の8段階で分類されます。細菌は「細菌(バクテリア)」ドメインに属しますが、かつて混同されていた「古細菌(アーキア)」は、化
学的・遺伝的構成が大きく異なるため、現在では別のドメインとして区別されています。
2.2 系統樹と理論
進化のつながりは系統樹で表されます。共通祖先を示す「根」があるものを有根系統樹と呼び、遺伝的に近いグループを「単系統群(クニード)」などと分類します。
2.3 グラム染色試験
細菌の細胞壁の特徴に基づき、2つのグループに分類する重要な試験です。
グラム陰性菌: ペプチドグリカン層が薄く、薬剤を阻害する外膜を持っています。肺炎などを引き起こす傾向があります。
グラム陽性菌: ペプチドグリカン層が厚く、外膜はありません。血流感染症などを引き起こす傾向があります。
2.4 形態(形状)による分類
細菌はその形状から大きく3つに分類されます。
球菌(Cocci): 丸い形。鎖状の「連鎖球菌」や、ブドウの房状の「ブドウ球菌」などがあります。
桿菌(Bacilli): 棒状。球状よりも分裂が速く、効率的に成長できる進化的利点があります。
湾曲状(Curved): 螺旋状。硬い「スピリルム」や、非常に柔軟な「スピロヘータ」、豆のような形の「ビブリオ」が含まれます。
細菌の形態やサイズ(肉眼で見えるEpulopisciumなど)は、過酷な環境での生存戦略(自然選択)の結果として多様に進化してきました。






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