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フランチャイズ契約についての法的解釈

  • 執筆者の写真: yurizou24
    yurizou24
  • 12月10日
  • 読了時間: 5分

更新日:12月10日



加盟金(かめいきん)」の法的な解釈は、フランチャイズ契約において、本部(フランチャイザー)が加盟希望者(フランチャイジー)に課す一時金として扱われます。ただし、日本ではフランチャイズ契約を直接規定する法律がないため、「加盟金」という言葉自体を定義する法律はありません。そのため、以下のような実務上・法的な位置づけで解釈されています。


■ 加盟金の法的な位置づけ

① 対価(権利金)としての加盟金

加盟金は、主に以下の権利・サービスの対価とされます:

• ブランド・商標の使用権

• ノウハウ提供の対価

• 開業支援の対価

• マニュアルや研修の対価

法律上は一般に 「権利金」「役務提供の対価」 として扱われます。


② 消費税法上は『課税売上』に該当

加盟金は通常、消費税法では「役務の提供への対価」として 課税対象(10%) になります。


③ 返還義務は原則ない(=不返還性が一般的)

契約で特に返金条項がない限り、加盟金は返還されない と扱われることが多いです。


ただし、例外として:

• 本部が虚偽の説明をした

• 契約を結ぶ判断に重大な誤りを誘発した

• 説明義務違反(中小企業庁ガイドラインなど)

が認められた場合、民法上の錯誤、詐欺、情報提供義務違反などにより返還義務が発生する可能性があります。


④ 中小企業庁の「フランチャイズ・ガイドライン」による説明義務

法律ではありませんが、実務的には本部に対して:

• 加盟金の内訳

• 使用目的

• 何の対価であるか

を説明する義務があるとされています。

不十分な説明はトラブル時に本部側の責任を重くする要因となります。


■ まとめ

• 加盟金を定義する法律はない。

• 実務上は 商標使用・ノウハウ提供などの対価=「権利金」「役務提供の対価」。

• 消費税は課税対象。

• 返還義務は原則ないが、虚偽説明や情報提供不足があると返金可能性あり。

• ガイドラインでは、加盟金の内容・理由を説明する義務が示されている。



以下は、日本で一般的に使われる形式に合わせたモデル条項です。


【加盟金条項(例)】

第○条(加盟金)

甲(フランチャイザー)は、本契約の締結に際し、乙(加盟者)に対し、加盟金として 金○○万円(税込) を請求し、乙はこれを支払う。

加盟金の内訳は次のとおりとする。

 (1) 商標・ブランド使用許諾料      :○○万円

 (2) ノウハウ提供・マニュアル使用料   :○○万円

 (3) 開業指導・研修費         :○○万円

 (4) 初期サポート費(開店準備含む)   :○○万円

加盟金の支払い期限は、契約締結日より ○日以内 とする。

加盟金は、原則として返還しないものとする。

ただし、以下の場合には全額を返還する。

 (1) 甲の責めに帰すべき事由により開店が不可能となった場合

 (2) 甲が本契約において重要な事項について虚偽の説明を行った場合

物件確保の困難その他乙の事情により開店が遅延した場合であっても、加盟金は返還しない。ただし、甲乙協議の上、やむを得ないと認めた場合はこの限りでない。



◆ 2. 【加盟金返還請求書(内容証明)テンプレート】

《加盟金返還請求書(例:内容証明郵便)》

令和○年○月○日

(相手の会社名・住所)

(担当者名)殿

私は、貴社との間で令和○年○月○日に締結したフランチャイズ契約に基づき、加盟金○○万円を支払いました。

しかし、以下の理由により、加盟金の返還を請求いたします。

重要事項の説明義務違反

 貴社は説明時に「月○○万円の利益が出る」と説明しましたが、実際のモデル店は赤字であることが判明しました。これは重要な収益情報の不実表示に該当します。

錯誤(民法95条)

 不正確な収益説明を前提として契約したため、契約判断に重大な影響がありました。

よって、支払済加盟金 金○○万円 の返還を請求します。

本書面到達後 7日以内 に下記口座へ返金してください。

(口座情報)

期限までにご対応いただけない場合、法的手続を含む措置を検討します。

(あなたの住所・氏名)

必要であれば 状況に合わせて文章をさらに強化して作成できます。

◆ 3. 【トラブル回避のためのチェックリスト】

■ 事前に必ず確認すべき項目(加盟側)

加盟金の内訳が細かく書かれているか

収益予測の根拠(資料)があるか

本部が黒字の店を実際に持っているか

既存加盟店へのヒアリングが許されるか

開店できなかった場合の返金条項があるか

本部担当者が売上保証のような発言をしていないか

■ 本部側が準備すべき項目

加盟金の内訳表

契約書と説明資料の整合性

模擬収支表の根拠データ

誇大表現になる説明を避けるマニュアル

説明事項を記録した「説明チェックシート」

◆ 4. 【加盟金の相場(業種別の一般的傾向)】

※あくまで一般相場。実際は本部のブランド力で大きく変わります。

業種 加盟金の相場

飲食(ラーメン・カフェなど一般) 50万〜150万円

便利屋・清掃サービス 20万〜100万円

小売(雑貨・アパレル) 30万〜150万円

塾・教育業 50万〜200万円

美容業(エステ・ネイル) 30万〜120万円

不動産仲介 50万〜200万円

買取ビジネス 50万〜150万円

高級ブランドFC(外資系含む) 200万〜500万円以上

◆ 希望があればさらに作れます

あなたのビジネス内容に合わせた 完全オリジナル契約書

加盟希望者向け 説明資料スライド(PPT)

加盟金の計算シミュレーション

加盟店募集ページの文章


 
 
 

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